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第1 6 回 片瀬江ノ島地区
江ノ島を中心にした「景観・防災・観光」を考える未来のまち

今回のテーマは地域住民でも、おいそれとまとめられない3つ合わせた難題テーマを小学生に考えさせたらどうなるのかというテーマをぶつけてみました。私にとって毎朝の散歩コースでもある江ノ島周辺は、企画のヒントとなる題材がたくさん転がっていました。しかし毎年のことですが、その題材をこどもたちにどう提案していくかが、企画するスタッフの生命線でした。何度もコース下見をして議論し、開催日まで開催史上最大の参加者5 2 名の小学生たちへの「探検手帳」に何とかまとめることができましたが、当日までその不安は残ったままでした。そんな不安をよそに当日参加したこどもたちは、見事この難題に向かいスマートな提案をしてくれました。毎年ながら初参加の一年生の感性には、高学年の先輩方はもちろん、我々スタッフも学ばされました。あっぱれ!あとは、来賓の市長や行政関係者のみなさまが、大人のフィールドで実践していただくだけです。

ふじさわ こどもまちづくり会議とは?

「ふじさわこどもまちづくり会議」は、自分たちの暮らすまちについて“3 0 年後の未来のまち”を考えるワークショップです。毎年1回、藤沢市内の1 地区を選定し、藤沢市内の小学生を対象に活動を行っています。こどもたちはまず、身近な「まち」の自然環境や「まちなみ」をタウンウォッチングしながら実際に体験します。地域の人から歴史を聞き、実際に「まち」を“観ること”によりこどもたちが感じたことを整理し、具体的にどのような「まち」にしたら良いのかを全員で話し合います。最後に、自分たちが考える“3 0 年後の未来のまち”について、模型制作を通じ目に見える形で表現します。

こども目線の教育とは、伝える教育ではなく「伝わる教育」である。 そしてこどもの感性から、我々大人が教えられる教育なのである。

1 6 年の足跡
確実に廻りだした。年齢や経験、職業や肩書きに関係なく、皆で考え、全員一致で未来のまちを創る。 そしてやり遂げた仲間同士でたたえ合う。これぞ我が国の古来からある、“結い=まちづくり”の復権である。

ふじさわこどもまちづくり会議実行委員会が立ち上がったのは、1 9 9 7年である。そして記念すべき第1 回ふじさわこどもまちづくり会議は、1 9 9 8 年秋に大庭地区(湘南大庭市民センター&慶應義塾大学湘南キャンパス)で開催された。公立小学校の隔週土曜日がはじまった年であり、1 1 月1 日・7 日・8 日の3 日間、初日が市民センター付近の散策と会議、残り2 日間が慶應義塾大学湘南キャンパス(FSCの秋祭り実行委員会本部企画)でまちづくり会議と模型づくりの長丁場だった。その時に参加した6 年生は、今2 8 歳である。それから1 6 年、記念すべき第1 回開催地にふじさわこどもまちづくり会議が帰ってきた。第17 回ふじさわこどもまちづくり会議は、今年の11月9日(土)・1 0 日( 日)にその大庭地区で開催する。 挫折、開催中止の危機。
それは第1 回目に大学1 年生で参加した学生スタッフが慣れだした、第4回目の藤沢地区の夏休み開催時に起きた。

主役のこどもが集まらず、事業は中断した。スタッフ一同途方に暮れたが、決してあきらめなかった。その不参加の分析をおこない、戦略を組み建て直してリセット!実はこどもは忙しい!それまでの3 日間開催を改め2 日間に短縮し、事業のプログラミングを一から組み替え同年秋開催に繋げることができたのである。
同時にスタッフ一同で決めた合い言葉は、「一人でも参加者がいたら、実行しよう!」という覚悟である。以後このことばがこの実行委員会のスローガンとなり、「こども目線の教育」に受け継がれていく。
その第1回に参加した4年生の女の子が、大学生となりスタッフで参加し、学生スタッフの多くが社会人となった今でも、後輩たちを激励するため、そして主役であるこどもたちの感性に触れるために参加する。これも立派なまちづくりである。また新に、この会議に参加して卒業した2 名が、中学生となった一昨年からジュニアスタッフとして活躍している。

こども目線の教育とは、伝える教育ではなく「伝わる教育」である。 そしてこどもの感性から、我々大人が教えられる教育なのである。

住むまちが自慢の学校になっていた

どれだけの人が自分の住むまちについて語れるでしょうか。どれだけの人がまちづくり、地域づくりに興味をもっているのでしょうか。人との関わりが薄れている現在、本当に必要なものはなんでしょうか。
「まち」は人がつくり出すものであり、そこに住む人が地域に愛着をもってこそ良い「まち」がうまれてきます。こどもの時から自分の暮らすまちを知り、好きになってもらうこと、それが強いては、未来のまちをつくり、同時に“人づくり”、“地域づくり”につながっていくと考えています。
当活動では、まちに愛着をもつきっかけをこども達に提供するとともに、違った立場、違った年代の人たちと関わり合い、一つの目標をたて、それに向かってみんなで創り上げることの大切さ、楽しさをこども達に経験してもらいたいと考えています。

当活動も1 5 年がたとうとしています。小さな成果も見えてきました。
この活動は藤沢市内にかかわらず、どの地域でも行なうことができるものです。他の地域から参考にしたいと問い合せがあることもしばしばです。
すでに鹿児島県や大磯町で、地元で我々の藤沢版を地元版に応用してはじまっていますし、現在、我々の学生スタッフが、東日本大震災の被災地(二本松市&浪江町)のこどもたちにこの活動を広めています。まちは地域によってその顔が違っていますが、確実につながっています。1 5 年培ってきたノウハウを提供し、地域同士のつながりを増やしていけるような、環境づくりをしていくことも重要と考え、広く知ってもらうことを視野に入れて当会は活動しています。

こども目線の教育とは、伝える教育ではなく「伝わる教育」である。 そしてこどもの感性から、我々大人が教えられる教育なのである。

1 6 年続けてきた成果
第17 回湘南大庭地区が無事終了し、新たな1 ページが加えられました。“音のするまち”

参加した小学生の一人が付箋にしたためたまちあるきの感想です。
「音」とは、車の喧騒音ではありません。木立のざわめく音、川のせせらぎ、鳥の鳴き声、そして人々の笑い声など大庭地域の音景観をあらわす一つの表現です。すばらしい感性だと思いませんか。
そしてその感性を十二分に引き出すために用意した、今回の学生スタッフがまとめた企画は、今までの実績でのマイナス点をプラスにした企画でした。本当のことを言うと、終わるまで社会人スタッフはその企画の完成度に不安だったのです。しかしながら、終了してみればこのとおり「すばらしい3 0 年後の大庭のまち」が完成しました。一つの成功は、こどもたちが会議で議論した未来のまちを絵に描いてもらい、それを模型に反映させたことです。過去のこの事業で絵を描かせても、それを模型に反映するのは自由裁量だった気がします。少なくともボクの記憶では、これほど未来の絵を模型に反映されている大会はなかったと思います。

だからこそ、こどもの満足感が伝わる模型となったのです。この成功の感覚は、こどもたちはもちろんですが、いずれ社会人として活躍する学生スタッフにとっても、大きな財産となったのではないでしょうか。
また一つ、こどもたちに教えられたすばらしい2 日間でした。来年は更にバージンアップした企画とそれ以上のこどもたちの感性に期待します。
参加受付け開始からわずか3 日目で定員をオーバーし、前回の教訓を踏まえ4 1 名で締め切りました。その後も多くの申込みがありましたが、お断りしましたみなさまには大変申し訳ありませんでした。
スタッフを含めて9 0 余名のまちあるき散策の安全確保や、会議そして模型製作等の会場スペースと2 日間とという短期間の問題もあり、事務局決定させていただきましたことをご理解ください。
そして参加した卒業する3 人の6 年生に、皆勤賞(6年連続7回)1名と精勤賞2名を授与しました。

こども目線の教育とは、伝える教育ではなく「伝わる教育」である。 そしてこどもの感性から、我々大人が教えられる教育なのである。

去る11 月3 0 日に日本青年館にて、以下の賞をいただきました。
2 013 年度(公財)あしたの日本を創る協会 あしたのまち・くらしづくり活動賞 振興奨励賞 受賞